設立 | 1929年 |
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所在地 | 神奈川県横須賀市衣笠3-80 |
「質実剛健」という理念の下に「自主独立」の精神を掲げ、心豊かで地域に貢献する人材の育成を目指している三浦学苑高等学校。2011年に新制服の導入をご担当された学年主任の山本寛司先生にお話を伺いました。
まだ以前の制服だったころの出来事です。一人の男子生徒が正門前で倒れました。軽度の貧血でしたが、大事を取って救急搬送してもらいました。病院までの救急車の中で、はじめて生徒の上着を手に持ったとき、その重さにびっくりしました。決して制服が原因で貧血を招いたわけではありませんが、毎日着ている制服の重さは少なからず、学校生活のなかで生徒に負担をかけていたのかもしれません。 その制服のデザインは良かったのですが、価格面・品質面で保護者からの評判はさまざまでした。修正を依頼してもデザイナーズ・ブランドということで対応できない。耐久性にも問題がある。 また、制服一式が現在のものより2万円高いという状況のなか、3泊4日の修学旅行では、着替えのワイシャツに困る生徒もいました。いまの制服では、安心できない。生徒も保護者も、そう感じていたと思います。 |
学年主任 山本寛司先生 |
制服を変更するにあたり、はじめに考えたのはコンセプトです。「あるべき学校の姿」を教員が徹底的に話し合い、コンセプトを練り上げました。いま思えば、一方的なワガママな内容だったかもしれませんが、複数の企業からそのコンセプトに沿った制服の提案をいただきました。 そのなかでも、ひときわ新鮮に映ったのが、東京菅公学生服株式会社の提案でした。軽さと丈夫さを兼ね備えた機能面の充実に加え、成長に合わせた伸縮性や着崩し予防・スケ予防などにも独自の細かな提案が数多くありました。 また、本校の校章をモチーフにしたオリジナルのキャラクター(=「ササくん」と「リンちゃん」)も提案してくださり、いまでは生徒はもちろん、生徒募集にも欠かせない当校をアピールする重要なキャラクターに育っております。 |
オリジナルキャラクターの「ササくん」と「リンちゃん」、そして生徒さん |
企業の視点による提案は制服導入だけでなく、生徒募集の場である学校説明会にもおよび、制服ファッションショーを企画・運営サポートしてくれました。3学年全員が新しい制服になった今年、リボンやスカート丈、ネクタイなど明らかに着崩している生徒は皆無です。 この一連の学校と企業のコラボレーションは、互いの強みを活かすことで新しい利益を生むことができたと感じています。その甲斐もあり、新制服を導入した年の入学者数は、大幅に増員を達成しました。生徒や保護者だけでなく、当校としても制服を変更してよかったと思っています。 |
「ササくん」と「リンちゃん」は、学校案内やノベルティにもたびたび登場 |